私は、 “意識” をして声を出しています。長年、人前でお話しをすることも生業としているので、当たり前なのですが。
私は、高校は華頂女子高等学校の音楽科、大学は大阪音楽大学の声楽学科を卒業しています。14歳から声楽のレッスンを開始し、現在に至るまで声を使って何かを伝える仕事をしてきました。歌うことは辞めちゃいましたが、「どんな声でお話をすると聞きとり易いか」「どんな伝え方をすると伝わり易いか」を常に考え、意識しながらお仕事をしています。
お腹から、声を出していますか?
昨日、ボイストレーニングへ行ってきました。声楽のレッスンは嫌と言うほどやってきましたが、ボイストレーニングは初めて。声の出し方や喉の使い方など、今後の仕事にも役立つかな?と思い、思い切って行ってみた訳です。
トレーニングを受けてみてわかったことは、2つ。1つ目は、お腹を使えていないということ。2つ目は、喉は使わないということ。
自分ではしっかりお腹が使えていると思っていたのですが、先生がおっしゃることがほぼほぼできません。ある意味、軽いショックです。(苦笑)先生がおっしゃることを意識して何度か声を出していると、少しは使えるようになってきました。
お腹を使うと言っていても、使う場所はおへその下辺り。私が使っていたのは、おへその上辺り。先生に見ていただいて、初めてわかりました。自分の中では、お腹全体を使って声を出すことが “お腹を使うこと” だと思い、しかも使えていると思っていましたが、使っていたのはおへその上辺りだったのです。おへその上辺りも下辺りもどちらも試した結果、明らかに声が変わるのでまたまた軽いショックです。(苦笑)
おへその下辺りを使うためには、意識すること以外にも大切なことがあります。それは、立つ時の足の位置と姿勢。これも、いろんな立ち方や姿勢で声を出してみると、違いがよくわかります。姿勢は悪い方ではないのですが、体を支えることに力を使っているので、肩周りに力が入りすぎていて、声を出すことに発揮できていないのだとか。確かに、教えていただくまでは、詰まったような声になっていました。先生がおっしゃる足の位置や姿勢に変えて声を出してみると、全く詰まりがない。本当に、声が出易くなりました。少しの違いだけで、こんなに変わるものなのかと。
「背筋はしっかり使えているし、基礎ができているので問題ないですね!」と褒めてくださいましたが、しばらくは意識して訓練する必要があると実感しました。
喉の使い方も知りたかったので、先生にいろいろとお聞きしましたが、先生曰く「喉は、声の通り道です。」と。喉は使うものだと思っていたので、いかに喉に負担をかけずに使うかを意識してきましたが、先生の声の通り道との言葉を意識していると、本当に通っているだけの感覚が掴めました。目から鱗とは、このことです。
自分では、何ともならないこともあります。やっぱり、プロにはプロのノウハウがあるんですよね。思い切って、ボイストレーニングに行ってみて、本当に良かったです。いろんな気づきを得ることができたので、後は実践あるのみ。体が覚えるまでは、コツコツと訓練を続けたいと思います。
人前で話をしている方は、一度ボイストレーニングを受けてみてはいかがでしょう。きっと、声の出し方が変わるはずですから。